Concept
祇園の路地で、カウンター八席と個室二室の店をやっています。
何を仕入れて、何を考えて出しているのか。
Owner
「うまいものを、熱いうちに出す。
それだけです。」
十八で京都の料理屋に入り、二十四で下鴨の料亭へ。以来二十年、椀と焼場を担当しました。
二〇一四年、祇園のこの路地に「みなも」を開きました。
大きな店で覚えたことは、たしかに役に立っています。
ただ、あの頃は毎日同じものを大量に作っていました。
いまは八席と個室二つ。
その日届いたものを、その日のお客さんの顔を見ながら組み立てられる。
こちらのほうが自分には合っていました。
料理の説明は、聞かれたらします。
聞かれなければ黙って出します。
静かに食べたい方には、そういう時間にしていただいて構いません。
Ingredients
野菜は畑から、魚は舞鶴から。
野菜は大原と上賀茂の農家から、朝どりのものを直接。
賀茂茄子、万願寺とうがらし、伏見唐辛子、九条葱、
冬になれば聖護院かぶら。
土のついたまま届くので、そこから使うものを選びます。
魚は舞鶴と伊根の漁港から、日本海のものを昼過ぎに。
鱧、鱸、甘鯛、寒鰤。
いちばん良いものが入った日は、椀に使うか造りにするか、その場で決め直します。
野菜
大原・上賀茂の契約農家
朝六時に畑で採ったものを、その日のうちに使い切ります。
魚
舞鶴港・伊根の定置網
仲買を通さず、船の上がりを見てから注文します。
出汁
利尻の昆布と、枕崎の本枯節
一番出汁は営業のたびに引き直します。
作り置きはしません。
米
丹波・和知のコシヒカリ
土鍋で炊き、御飯の時間に合わせて火を入れます。
Season
献立は、月が替われば替わります。
四月は筍と桜鯛、七月は鱧と賀茂茄子、十月は松茸と戻り鰹、一月は聖護院かぶらと寒鰤。
京都の料理は、旬の少し先を追いかけるくらいがちょうどいいと思っています。
走り(はしり)のものは香りを立てて、盛り(さかり)のものは手を加えすぎない。
名残(なごり)のものは、火を通して甘みを引き出す。
同じ食材でも、月によって扱いを変えます。
月に一度は献立を組み直しますが、日々の入荷でも中身は動きます。
先月と同じものを、とは申し上げられません。
そのぶん、来るたびに違う店になります。